May 2015

Title: All Things WTAPS./第二百四十四回「言葉を持つ」

言葉を持つひとというのは、圧倒的な語彙を誇り、饒舌に心象や情景を論じられるということではなく、自分の感性から溢出する自論をきちんと対外へ伝えようとするひとなのかもしれません。
感覚を頼りに自分のこころのうちを吐き出そうとすると、焦りからか照れからか、つんのめってうまく表現出来なくなることが、多々あります。すると、つい、口を噤んでしまったりするものですけれど、拾い上げなかった自分の心情が少し心残りなような、うっすら澱が溜るような、もどかしい感じがいつまでも拭えない。
そんなとき、短く、分かり易い言葉で、自分のぼんやり思っていて言葉に出来なかったことを何気ないように表してくれるひとと話すと、すっと痞えがおりたような気がするのです。


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Title: All Things WTAPS./第二百四十三回「長持ちの定義」

VANSを長年愛用しているひとの共通感覚として、捨て時が分からないというのがあると思います。
大人になると特に、靴というものは壊れるまではそうそう履いたりしません。すり減ったソールで濡れた地面を踏んで靴下が濡れてしまう、なんてことなるべく避けていきたいところです。
ところがVANSにおいては壊れても破れても簡単には終了にならない。
それどころか、ソールに穴があいても、新たなフェーズに突入したなぐらいにしか認識しない。勿論、ダメージが広がればそれに応じて使える場面はどんどん限定されていきますが、完全な引退はなかなか迎えない。
そう理屈付けてなかなか捨てないことが、きっと愛情なのでしょうね。


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Shiori Etsugu / PR

Title: All Things WTAPS./第二百四十二回「好きな映画を教えて下さい」

今月号のPOPEYEでもデザイナーが答えていますが、好きな映画を尋ねるのってどうしてこんなに楽しいんでしょうね。
自分も好きな作品に対する共感や、未見のものに対する関心など、喚起される感情は様々です。けれど、もっと根底にある部分、その人がそれをどのように受け止め、どのように消化したのか、その感性を教えてもらうのがいっとう興味深い。
『好きな映画は?』と訊かれたとき、自分の出す答えが違うこともよくあります。なぜなら好きな映画という広義で考えると、一本や二本ではないからです。その中で、永年特別だなと思えるものって何だろう?と誌面を眺めながら思索に浸ってしまうのだから、やはりその問いはいつだって自分にとっての愉楽なのでしょう。


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Shiori Etsugu / PR

Title: All Things WTAPS./第二百四十一回「温故知新」

世間のトレンドや潮流とは無関係に、これだ!と閃く自分の中での流行があります。
パンツの細さや丈、上衣のサイズ感、シルエットすべてのバランスががらりと一新されるとき、自分自身もまた新鮮な気持ちになります。変化を取り入れないでいるときの自分が少し怠惰なんじゃないかと、奇妙な強迫観念を持っているからかもしれません。
とはいえ、随分前の格好に回帰しただけ、とも思うんですけれど、この数年手に取らなかったタイプのボトムスを身に着けるのはやはり新鮮なこころもちになります。
それでも昔と全く同じといかないのは、プロダクト自体の進化と今の自分の気分が加味されるからなのでしょうね。


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Title: All Things WTAPS./第二百四十回「スイッチを切り替える」

大型連休目前で、随分気温が高くなってきました。既に半袖一枚で過ごしてらっしゃる方もちらほら見受けます。
そうすると、何でしょうね、この去り行く季節に縋りたくなるようなほんの少しの哀惜は。暑くなると分かっていてパーカーを羽織ってみたり、ナイロンブルゾンを持ち歩いてみたり、結局バッグに仕舞うことになるのに未練がましいコーディネートで出掛けてしまう。
執着なのか、抵抗なのか。そのときどきの気候、天候に合わせて軽やかに臨機応変な考え方が出来る方が羨ましい。
一枚脱ぐだけのことで、もやもやと迷っているその思考こそがもう思い切りの悪さを露呈しているのだと思いますが、なかなか難しいものです。


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Calender
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